産婦人科での内診の流れ

産婦人科を受診したいが、「何をされるか不安」という声をよくお聞きします。

当然のことですし、ごくごく自然なことです。

「何をされるんだろうか?痛いんだろうか?怖いんだろうか?」といった不安が無かったなどという豪傑のお話は、少なくとも私は耳にしたことがありませんよ。

ここでは、事前知識として内診で実際に行われることを図解で説明していきたいと思います。

どのような検査を受けるかを事前に知っていただくことで、安心感を高めていただければ嬉しく思います。

実際の医師が記した内診の流れですから是非ご参考になさってくださいね。

産婦人科での内診の流れ

通常は以下の四つの検査が実施されます。
ただし、患者さんの症状や医療機関によっては、一部のみを実施して、全てを実施しない場合があります。

  1. 外生殖器の検査および観察・おりものの性状や匂い
  2. 膣鏡を使用しての観察および細胞の採取(必要に応じて)
  3. 用手法による触診(指の膣内挿入)
  4. 用手法による触診(指の直腸内挿入)

1.外生殖器の検査

「最初に、大腿部の内側に手を置きます。その後、膣の外部を触診します」と声をかけてもらえるならば、患者さんの安心感が高まるのですが、事務的に外陰部をすぐに触診する先生がいるのも事実です。

どんな先生に当たるかは分かりませんので、心構えだけはしておかれて下さいね。

ここでは、病変の有無、発赤、腫瘤、不整等を検査します。
また、擦過傷や微出血といった外傷の有無は慎重に検査します。
潰瘍や膿が認められるならば、培養検査を実施することがあります。

2.膣鏡を使用しての観察および細胞の採取(必要に応じて)

膣鏡を使用しての観察および細胞の採取の図
画像クリックで拡大

膣鏡は、女性の体格から判断して、最も小さいものを使用します。

ただし、細胞等を採取する必要がある場合には、その目的に合致したものを使用します。

通常、膣鏡を温めてから使用します。

また、必要に応じて潤滑剤を塗布します。
挿入する際には、患者さんには、緊張することなくリラックスするようにと言われます。

3.用手法による触診(指の膣内挿入)

指の膣内挿入の図
画像クリックで拡大

膣鏡を引き抜いて、骨盤の触診が完了した後、検査グローブに潤滑剤を塗布します。

膣内に1本または2本の指をゆっくりと挿入します(人差し指、中指)。

右利きの医師は、右手を膣内に挿入して、左手で腹部を圧迫して骨盤腔内の内臓を固定しています。

骨盤部に痛みを感じる患者さんに対しては、骨盤底、膀胱、直腸、子宮頸等を順番に触診します。

これらの部位が緊張しているか、疼痛があるのかを確認します。

膣、円盤部、および頸部に関しては、腫瘍や解剖学的な異常の有無を検査します。

後膣円盤部に指をあて、子宮を可動させます。
そして、もう一方の手は、腹部を圧迫します。

これにより、恥骨のすぐ上に部分で子宮を触診することが可能となり、子宮の大きさ、形状、稼働性、性状、位置などを判断します。

この時、医師は患者さんに、痛みがあるかどうかを尋ねます。
また、患者さんの顔の表情や身体の緊張感も見ています。

その次に、子宮の付属器を検査します。
上記と同様に、大きさ、形状、稼働性、性状、位置などを判断します。

4.用手法による触診(指の直腸内挿入)

指の直腸内挿入の図
画像クリックで拡大

直腸の触診は、40歳以上の女性に対しては、定期的に実施することが推奨されます。

直腸検査では、他の検査結果を合わせて、直腸がん、括約筋の状態、骨盤の位置、その他の腫瘍の有無等を検査します。

直腸検査で結節や疼痛がある場合には、子宮内膜症の可能性があります。
また、卵巣がんの可能性も示唆されます。

関連記事

ページの先頭へ