膣洗浄の注意事項

膣洗浄をルーチンに実施することは、現在、適切ではないというコンセンサスが学問的に形成されています。

しかし、膣洗浄が無意味というわけではなく、例えば、膣内の刺激物質やアレルギー源を取り除かれたり、悪玉細菌が原因で形成されたバイオフィルムを破壊することで、抗生剤の効果が高くなるという明らかなメリットもあります。

また、日常生活においては、匂いや不快なおりものが取り除かれて清潔な状態を一時的にでも達成できることは、膣洗浄を実際に実施している女性では誰でもが経験していることですね。

問題は、日常的に膣洗浄を実施した場合には、副作用として不妊症、早産、膣感染、子宮内感染等のリスクが高くなることです。

これらの因果関係は疫学的に示されていますので、膣洗浄をルーチンに行うことは避けるべきです。

写真 オカモトの膣用ポータブルビデ

使い切りビデ

特に、正常な膣内には乳酸菌フローラが形成されていますが、膣洗浄によりフローラのバランスが崩れて、膣の感染を引き起こしやすくなります。

このように功罪のある膣洗浄ですが、もし実施される場合には以下に気を付けることで健康リスクを減らすことが出来ます。

  • 使用する洗浄液はシンプルな滅菌蒸留水とする。
  • 高額な洗浄液には様々な成分が含有されており、不要な刺激やアレルギーの原因となります。
  • 洗浄前には手を石鹸で丁寧に洗い外陰部を清潔にする。
  • 膣洗浄後はシャワー室やおトイレ等で膣内に余分な液体が残らないようにする。
  • 使用する膣洗浄器は使い切り(ディスポーザブル)のものを使用し、再使用は絶対に行わない。
  • 膣洗浄を、どうしてもルーチンに実施したい場合には、女性用乳酸菌等で膣の乳酸菌フローラの回復を手助けすることを顧慮する。
  • 膣内に感染があり、激しく洗浄液を注入した場合には、細菌が洗浄液を汚染して、それが子宮頸から子宮内部に移行する可能性があるため、慎重に実施すること。
  • 膣剤(錠剤、タブレット)を使用している場合には、膣洗浄後にそれらを挿入すること。
    1週間タイプの膣剤の場合には薬剤が洗い流されるため、膣洗浄は実施しないこと。

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